1994年…
1994年3月にカナダで2週間の山岳スキーガイドトレーニングを受けた事がある。その折にトラッカービーコンの講習を受け、デジタルビーコンの洗礼を受けた。操作は簡単で画面も見やすく素早くターゲットにたどり着けるDTSは
その後、世界のバックカントリースキーヤーに多くの支持を受けることになる。
ビーコンのそもそもの開発は第二次世界大戦のさなか1940年まで遡る。ヨーロッパでは冬の山岳戦の折に上部の斜面に大砲を打ち込んで雪崩で敵味方ともども埋めてしまい、後から味方だけをビーコンで発掘するという発想だったというから驚きだ。しかしビーコンは完成に至らず終戦を迎える。
その後、1970年前後に相次いでアナログビーコンが登場する。
そして1994年bca(Backcountry Access)のDTSとバリボックス社からデジタルビーコンの登場だ。
ビーコンはその後、高性能化が進み複数埋没にも対応するようになり、生体反応を感知するまでに至った。もちろん個人を特定することも可能だがその機能は人道的見地から備えてはいない。
ビーコンサーチの基本は「近くに埋まっている者から探す」が基本ルールとなっている。
今やバックカントリーへ滑りに行く者が3種の神器と呼ばれるビーコン・シャベル・ゾンデを持っているのは当然の世の中だ。
しかし冬山の掟は常に用心深く行動して雪崩や事故に遭わないようにするのが基本だということを忘れてはならない。